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尾道の歯医者さいだ歯科医院の齊田健一です。 私は先月後期高齢者の仲間入りをした。最近、昔から来院されている患者様をご家族の方が連れてこられるケースが増えてきている、年を取って免許を返納したとか、足腰が弱くなり一人でこれないとか、少し認知症が始まってあぶあないからと言って連れてこられる。 いずれ私もそうなるであろうと思っているのだが。 毎月購読している月刊「致知」には毎号「大自然と体心」と言う日常生活でできる様々な健康法を紹介する記事が連載されている。今月号は浴風会病院精神科医の須貝祐一先生が『いまからでも遅くない、認知症予防「6つの習慣」80代までの“逃げ切り”戦略』と題して認知症予防のための心懸けや習慣について書いておられる。 内容を紹介すると 「先生はこれまで約40年にわたり精神科医として多くの患者さんを診て来られたが、面白いことに気づかされたとのこと。『自分が認知症ではないかと疑って来院された方の中に82歳になる女性がいます。初診は彼女が70代の時でしたが、薬はほぼ処方していないにも拘らず、それから10年以上が経ついまも一向に症状が悪化しないのです。不思議に思って普段の生活について根掘り葉掘り尋ねると、趣味でフラダンスを長く続けていることが分かりました。』ダンスですから、大会があれば観客の前に立ち、そのために日頃から運動を続け、社交の場に出ることになります。こういう習慣が認知症、物忘れの進行を抑えているのでしょう。フラダンスに限らず、何か一つのことに深く打ち込んでいる人、様々なことに興味を持つ多趣味な人はボケにくいと感じます。」 ところで若いうちから発症するケースがある中、なぜこうも差が出るのでしょうか。 認知症の最も症例が多いのがアルツハイマー型認知症。これは発症の一因であるアミロイドβ(ベータ)タンパク質が、実に発症の20年前から脳に溜まり始め、歳をとって脳の機能が衰えるにつれ、この不要なβタンパク質を分解できなくなります。それが次第に寄り集まって神経毒となり、記憶や情報の整理を司る海馬に影響して、発症に至るとのこと。 アルツハイマー型は長く予防は難しいとされてきたが、研究が進んだ結果、生活習慣を改善することで防げる可能性があり、少なくとも、そのリスクは減らせることが解明された。 この研究を踏まえれば、40〜60代の頃から手を打つべきであるが、70代以降でも有効である。よい習慣を身につけている人は脳の状態を維持あるいは向上させている例が多くある。 この事から先生は「80代(できれば80代後半)まで発症を食い止めましょう。」認知症は発症から一人では生活できない重症になるまでが、およそ8年と言われています。平均寿命を基準(男性81才/女性87才)にした時、仮に85才で発症したとしても重症化するのは93才。これだと80代の内は家族の手を煩わせずに乗り切れる可能性が高い。認知症は治すのではなく、生きている間に重症化させないことを目標に発症のタイミングを寿命の外へ外へと遅らせる戦略をとるのだと。 それでは認知症予防のためのよい習慣とは? @ 有酸素運動 最も優先すべきは運動で有酸素運動を伴う筋肉運動で誰でも取り組みやすいものとしてウォ―キング、散歩がありますが通常のペースよりやや早めに歩くことで有酸素運動になる。時間の目安は週3日以上、1日あたり30分以上。この基準は一部の癌や心臓病、高血圧、糖尿病と様々な病気を予防するのに必要な運動頻度を世界中で調査した結果、導き出されたものです。運動がなぜ認知症によいのかと言うと、一つは脳を含めた体全体の血流をよくし、細い血管にも血をめぐらせてくれるからです。もう一つは、新しい神経細胞を生み出す助けになるからです。適度な負荷によって筋肉が刺激されることで、神経伝達物質が脊髄を通して脳に上がり、海馬の神経細胞に新しい突起が増えることがあまたの実験で証明されている。 A 頭を使う 次に重要なのは、「頭を使う」ことです。 会話を増やすことが良い。トランプや囲碁、将棋、麻雀をしながらだとなおよいとのこと。日々会話をするとことで、活発な神経細胞の総数が増えるからです。これを「認知予備力」と呼びますが、仮にアルツハイマー型認知症を発症し、一部の神経細胞が働かなくなっても、動いていた細胞の総数が多ければ致命的な症状に至りません。体と頭、両方の「運動」が認知症予防には大切なのです。 B 和食(まごわやさしいこ) 認知症を防ぐとして注目を浴びている食事療法があります。2015年にアメリカのラッシュ大学が発表した「MIND(マインド)食」です。それを国立循環器病研究センターが、日本人の体質や食文化を考慮して改変したものがあります。 <積極的に摂りたい十の食べ物> ・緑黄色野菜 週六日以上 ・その他の野菜 一日一回以上 ・豆類 週三回以上 ・ベリー類 週2回以上 ・魚 なるべく多く ・全粒穀物 1日三回以上 ・ナッツ類 週五回以上、毎日十グラム程度 ・鶏肉 週二回以上 ・オリーブオイル 日常的に ・ワイン 一日グラス一杯まで ところで日本にもこれらに並ぶ食材があり、それを端的に表現したものが “まごわやさしいこ” という言葉です。「ま」は豆類、「ご」はゴマ、「わ」はワカメ、「や」は野菜、「さ」は魚、「しい」は椎茸、「こ」は米。ここで言う米は玄米と考えてください。玄米にはポリフェノールの一種で、抗認知症薬にも用いられるフェルラ酸や、うつにも効くというγ―オリザノールが豊富です。またヤマブシタケや舞茸といった椎茸類にも抗認知症作用があり、おすすめです。 C 飲酒・喫煙を控える これは 言わずもがなで「アルコール性認知症」という言葉がある通り、大量飲酒は脳を萎縮させ、認知症を促進します。喫煙についても注意が必要です。 D 口を健康に保つ これは私の守備範囲です。北海道大学の公衆衛生学の先生が、健康な歯が残っている割合と認知症の関係を調べたところ、歯が少ない人ほど発症のリスクが高く出ました。理由の一つは、歯が少ないほど食べるものが限られ、噛む回数が減り、脳へ指令が行かなくなること。もう一つは、認知症発症者は、口で発生した歯周病菌が血管を通して脳まで達し、βタンパク質を誘発している可能性が高い。こうならないためにも、毎日の歯磨きを徹底し、定期的な検診やメンテナンスをおすすめします。 E 睡眠をしっかりとる 人は夜、睡眠によって脳に溜まった老廃物を洗い流しています。その老廃物の中には、アルツハイマー型認知症の要因であるアミロイドβタンパク質も含まれます。睡眠不足が続くとこれが排泄されにくくなり、進行を早めます。@の運動と併せて日中適度に体を疲れさせ、質のよい睡眠をとる習慣を付けましょう。 最後に先生は、どれか一つではなく、六つすべてを一日の中に取り入れ、サイクルとして回してほしい。また、楽しく行うことも大事で、鬱状態が続くと認知症も進みやすいと言われています。この六つの習慣を難行・苦行としてやっていては元も子もありません。プラスのオーラを発して楽しむこと自体が、認知症を遠ざける一つの要因になると述べられています。 私もこの六つの習慣をこれから実践してよりよい人生を歩もうと思います。
2022年04月26日
私は26年以上月刊「致知」を愛読しているが、その出版社から一昨年末に発刊され35万部を突破したベストセラー「1日1話読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」は読者が選ぶビジネス書グランプリ2022総合グランプリ第1位受賞に輝いた。この本については昨年1月31日のブログで紹介したが、1年間読んでみて自分の仕事に対する心構えや、感動を共有することが出来た。今2回目を読んでいるところであるが新しい気づきがある。 出版社からのメールに寄ればこの本を読まれた多くの方より「是非、第二弾をお願いします」といった要望があり、第二弾として「生き方の教科書」が発刊されるという案内をもらい予約を入れていたところ3月26日に届いた、早速26日から毎日その日のページを読み始めた。 そのメールに寄れば【『生き方の教科書』のタイトル通り、人は何のために、また、どう生きればいいか、「懸命」の字の如く、命を懸けて伝えてくださった方や生きていく上で何が一番大切なことか、1話1話が語り掛けてくる内容に、その人の魂を感じ、深い感動に涙する記事に出会っていただける貴重な1冊です。 親から子へ、おじいちゃんおばあちゃんから孫へ語り継ぎたい偉大な生き方が紹介されていて、日本人の素晴らしさを改めて感じます。】とあった。 まだ読み始めて20日分しか読んでない。本の内容は過去に月刊「致知」に掲載されたものであり一度は目を通しているはずだが改めて読んでみると毎日胸が熱くなるようなことが書かれている。時には感情がこみ上げてきて目に涙がにじむこともある。「仕事の教科書」とは違い「生き方の教科書」だからなのかな。 4月10日の話はなるほどと改めて合点がいき、心の中にストンと入った。 転載させていただく。 「使命、懸命、宿命」 柏木哲夫(金城学院大学学長)
『私には自分の人生を動かしていく三つの言葉があります。それは使命、懸命、宿命という言葉です。使命というのは、作家の三浦綾子さんが亡くなる前にテレビの取材で言われていて、すごいなと思った言葉なんです。 三浦さんは、「使命というのは命を使うと書くでしょう」とおっしゃるんですね。「私は小説を書くことが自分の使命だと思っているので、死ぬまで小説を書き続けます。いま私は体を病んでいますから、小説を一冊書いたらクタクタになって、ああ、命を使ったなと実感するんです。けれども、小説を書くということは自分にとって命を使うことで、それが使命なので、その使命を全うしたいと思います」と。この話を伺って、使命というのは命を使うことなんだと教えられました。 それからしばらくして、今度は瀬戸内海のある小さな島で診療をやってこられた老いた医者のことを知りました。75才ぐらいですがまだお元気で、医療に恵まれない島の人達のために自分の一生を捧げようと懸命に働いてこられたそうなんです。 その方のことを知ったとき、懸命というのは命を懸けることなんだな、と思い至りました。 その方は自分の医師としての仕事に命を懸けてこられた。周りの人は、もういいかげんに都会に戻ってのんびりしたらどうかと言うけれど、自分はここに骨を埋めるつもりです、それが私の宿命だと思います、と言われるんです。 普通、宿命というとなんとなくネガティブな感じがありますけれども、そのお話しを聞いて、宿命というのは命が宿ることなんだと私は思ったんです。 命を使い、命を懸けて、その結果命が宿るような人生を送る。そんな生き方ができたらすごいな、と思うんです。』 4月13日の話は読みながら胸に込み上げるものがあった。 「妹は私の誇りです」(山本加津子 石川県立小松瀬領養護学校教諭)
お姉さんの結婚式には、お姉さんに浴衣を縫ってあげようと提案しました。でもきいちゃんは手が不自由なので、きっとうまく縫えないだろうなと思っていました。けれど一針でも二針でもいいし、ミシンもあるし、私もお手伝いしてもいいからと思っていました。けれどきいちゃんは頑張りました。最初は手に血豆をいっぱい作って血をたくさん流しながら練習しました。一生懸命にほとんど一人で仕上げたのです。とても素敵な浴衣になったので、お姉さんのところに急いで送りました。するとお姉さんから電話がかかってきて、きいちゃんだけでなく、私も結婚式に出てくださいと言うのです。 お母さんのお気持ちを考えどうしようかと思いましたが、お母さんに伺うと、「それがあの子の気持ちですから出てやってください」とおっしゃるので、出ることにしました。お姉さんはとても綺麗で、幸せそうでした。でもきいちゃんの姿を見て、何かひそひそお話をする方がおられるので、私は、きいちゃんはどう思っているんだろう、来ないほうが良かったんだろうかと思っていました。そんなときにお色直しから扉を開けて出てこられたお姉さんは、驚いたことに、きいちゃんが縫ったあの浴衣を着ていました。一生に一度、あれも着たいこれも着たいと思う披露宴に、きいちゃんの浴衣を着てくださったのです。そしてお姉さんは旦那さんとなられる方とマイクの前に立たれ、私ときいちゃんをそばに呼んで次のようなお話をされたのです。 「この浴衣は私の妹が縫ってくれました。私の妹は小さいときに高い熱が出て、手足が不自由です、でもこんなに素敵な浴衣を縫ってくれたんです。高校生でこんな素敵な浴衣が縫える人は、いったい何人いるでしょうか。妹は小さいときに病気になって、家族から離れて生活しなければなりませんでした。私のことを恨んでるんじゃないかと思ったこともありました。でもそうじゃなくて、私のためにこんな素敵な浴衣を縫ってくれたんです。私はこれから妹のことを、大切に誇りに思って生きていこうと思います。」 会場からは大きな拍手が湧きました。着ちゃんもうれしそうでした。お姉さんは、それまで何もできない子という思いできいちゃんを見ていたそうです。でもそうじゃないとわかったときに、きいちゃんはきいちゃんとして生まれて、きいちゃんとして生きてきた。これからもきいちゃんとして生きていくのに、もしここで隠す様なことがあったら、きいちゃんの人生はどんなに淋しいものになるんだろう。この子はこの子でいいんだ、それが素敵なんだということを皆さんの前で話されたのです。きいちゃんはそのことがあってから、とても明るくなりました。そして「私は和裁を習いたい」と言って、和裁を一生の仕事に選んだのです。 この本は読み始めたばかりですが、これからどんな出会いがあり、どんな感動をもらい、どんなに心を揺さぶらされるのか楽しみです。
2022年04月14日
昼休み毎日診療室横の藤井川に沿ってウォーキングをしている。3月25日の私の誕生日には宮前橋のところの桜が開花し数輪咲いていた。ところがそれから一気に咲くスピードがあがり3日前位には満開となった。また通勤途上に桜土手の桜を見ながら車を運転しているがここも一昨日くらいから満開となっている。 「さいだ歯科医院」の駐車場には1本の「吉野桜」を植えているがこれも満開となった。例年ならその隣りに植えている花桃の方が先に咲き出すのだが今年は遅く順序が逆転していたが少し咲きはじめた。 さらに自宅の前のお家にも桜が植えてありこの時期桜に囲まれ正に春爛漫である。 今日、4月3日朝から良い天気で有り、家内と2年振りに千光寺公園に桜を見に出かけた。歩いて行こうとしたが家内が足の筋肉が痛いと言うこと、私も起床してすぐに自宅周りを6q歩いていたので車で出かけた。長江中学のところから上がっていったが9時半過ぎにもかかわらず千光寺第一駐車所に入るのに長い車の列が出来ていて40分くらい掛かった。 全山、桜一色である。今年はコロナのためお花見の宴会は御遠慮くださいと看板がありいつもと違う感がした。それでも少しシートを敷いて飲食をされる人達がいた。かなりの人出で結構外国人の方が来ていらっしゃるのか日本語よりも外国語が耳に多く入ってきた。 かっての尾道城跡が展望台になっておりそこから尾道水道が見渡せた。また3月末にオープンした旧展望台の後に出来た新しい展望台にも足を運んだ。係の人が海抜150メートルからの眺望をおたのしみくださいと案内をしていた。行きはループ状の階段をあがり上に行く。景色を堪能した後、私は階段を降りたが家内はエレベーターで降りた。これなら足の悪い人でも、車いすの人でも気軽に上がれるなと思った。 帰りは栗原方面におり桜土手の桜を横目で見ながら帰る。まだ満開になって日が浅いので川面に桜の花びらによる花筏はなかった。 良い天気に恵まれで昨年はコロナで行けなかったが分花見を堪能出来た。
2022年04月04日