10年ほど前、今生きている世界中の人の祖先を遡れば全員が16万年程前アフリカ大陸に住んでいた女性(ミトコンドリア・イブと呼ばれている)にたどり着くと何かの本で読んだ記憶があった。人間には37兆個(一説には60兆個)の細胞があると言われているが、その一個の細胞中には平均2000個程度のミトコンドリアと呼ばれる細胞小器官があり、このミトコンドリアは我々の命に必要なエネルギーの元ATPを産出している重要な存在である。

典型的な動物細胞の模式図。 ミトコンドリアの電子顕微鏡写真。
(1) 核小体、(2) 細胞核、(3) リボソーム(4) 小胞、
(5) 粗面小胞体、(6) ゴルジ体、(7)微小管、(8) 滑面小胞体
(9) ミトコンドリア、(10)液胞、(11)細胞質気質、
(12) リソソーム、(13)中心体
Wikipediaより画像引用
彼女の細胞の中にあったミトコンドリアDNAが女性から女性へと受け継がれそして、彼女のミトコンドリアは、ついにすべての人類に広がった。なぜ男性のミトコンドリアが受け継がれないかの理由は確定していないが最近男子のミトコンドリアが一部受け継がれているという説も出てきている。
この度の唾液検査による祖先解析についての解説によると『DNAは代々受け継がれていくものの代名詞となっています。実際、親子鑑定に用いられるようにあなたの遺伝情報は両親からそれぞれ受け継ぎ、両親は祖父母から、祖父母は曽祖父母からと、脈々と受け継がれてきたものです。あなたには2人のご両親、4人の祖父母、8人の曽祖父母といったように世代を遡れば遡るほど、あなたのルーツはたくさんになっていきます。DNAにはあなたの祖先の情報が眠っており、反対にあなたのDNAはたくさんの祖先のDNAから構成されていると言うこともできるのです。そのようなルーツの1つを提供するのが、祖先解析(ミトコンドリアハプログループ解析)です。あなたの細胞内にあるミトコンドリアDNAはあなたのお母さんから受け継いだもので、あなたのお母さんはそのまたお母さんから……とずっと母系遺伝してきたものです。ミトコンドリアDNAは細胞内の核DNAよりもずっと高頻度で変化します。なかには生命活動にほとんど影響を及ぼさないため、後代に受け継がれていくことがあります。そのような同じミトコンドリアDNA配列を持ったグループの中でも、遺伝子をコードしている箇所の変化によって分類されるグループを「ハプログループ」と呼び、祖先解析に用いられます。
世界各地の人々や古代の人骨からミトコンドリアDNAを調べることで、あるハプログループがいつ頃どの辺りで誕生したのか、またそこからどのように拡散していったのか推定することが出来ます。このような情報と遺跡や地質などの考古学的な調査などと組み合わせることで、母系の人類の移動の歴史を推測することが出来る。
ハプログループ同士の系統関係は図式化することが出来ます。それぞれのハプログループは、人類の母系の共通祖先から年月をかけて枝分がかれして発生して誕生していきました。このような系統樹は各ハプログループ生まれた歴史的な背景、人類の拡散の様子を反映していると考えられます。
ここで分かるのはあなたの母系の祖先についてです。また、その内容は今後の研究報告によって変わる可能性があります。』とあった。


N9グループ移動

Aグループ移動
私のハプログループはN9グループで、日本人の6.7%を占めている。約2万9千年前にインドシナ半島に移動してきた集団の中から誕生し、ユーラシア大陸に沿って北上して行ったと考えられています。なおN9グループはN9a、N9b、Yの3つのサブグループに分けられるとのこと。
N9aグループは日本での分布は広く、特定の起源地は推定できない。中国の南部や台湾の先住民などに比較的多い。私はこのグループであった。
N9bグループはもっぱら日本に見られる。国内でも北に行くほど割合が高くなっている傾向。(北から日本に入植した可能性が考えられる。)
Yグループは本土の日本人にはほとんどないが、北海道のアイヌにみられる。
なお家内のハプログループはAグループで日本人の6.9%を占めている。約3万年前にロシアのバイカル湖周辺で誕生したと考えられている。その後東アジアに広がり、またシベリアやベーリング海峡を通ってアメリカ大陸にも進出しています。
縄文人のルーツが少し判った気がする。私と家内のご先祖様は遠くアフリカから全く違った経路を経て日本にたどり着いた。それがいつなのかは判らないが1万5千年前くらいの縄文時代から代々生き延びて今に到り、しかも二人が出会って結婚したことなど考えると壮大なロマンを感じる。 |