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早いもので今年も後わずかとなりました。例年なら我が家の十大ニュースというタイトルでブログをアップするのだが、今年はまったくその様なニュースはない。 2020年元旦、尾道水道から昇ってくる初日の出を見ながら今年はオリンピック・パラリンピックがあるし、海外旅行も計画している。いい年になりそうだと思っていた。 ところがその時すでに新型コロナウイルス(武漢ウイルス)がひたひたと近づいていた事を、おそらく私を含めて日本人誰も知らなかったのであろう。 私はインド、ロシア、エジプト旅行を計画していたが、2月にかろうじてインドに行くことができた。当時インドでは3人の感染者数が報じられていたが、今や世界第2位の感染者数となっている。ロシア旅行に関しては旅行代金の一部を旅行業者にすでに払っていたが、3月末にキャンセルをしたためキャンセル料は払わなくて済んだ。しかし結局日本政府は海外渡航を禁じたためそのツアーそのものが無くなった。 3月のお彼岸の時、沖縄にいる長男の次女が中学に、また齊田家唯一の男の子が小学校に入学するのでお祝いを持って会いに行った。当時沖縄もそんなに感染者数はいなかった。むしろ沖縄のホテルで「尾道にコロナ感染者3名発生した」というニュースが流れ驚いた。 丁度私が73歳の誕生日を迎え孫達が私のためにハッピーバースデーを歌ってくれた。 沖縄の往復はJALを利用したが、それ以来、新幹線はもとより在来線、バスにも乗っていない。11月に栗原中学校と、尾道学園の歯科検診に出かける時タクシーを利用したのが唯一公共交通の利用である。 春先に第一波がやってきたとき、歯科治療は感染リスクが高いので、「緊急を要しない場合、診療を極力避けるように」と日本歯科医師会から指針が出た。私の医院でもメンテナンスにこられていた患者様に急遽電話をして来院を控えるようにお願いし、患者様自身も歯科に行くと危ないと判断され自発的に来院を控えられた。そのため4月・5月・6月と患者数、売り上げとも激減した。少しずつ回復してきたがいまだ元には戻っていない。最近では日本歯科医師会も歯科治療をする方がコロナに罹りにくく、かかったとしても重症化しにくいと受診を勧告するポスターを配布しだした。 今年はかなり厳しい経営状態となった。4年前に経営は息子に譲って私は勤務医をしている。その私が心配しても仕方が無いが、なんとか従業員の皆さんの生活を守れてほっとしている。 尾道歯科医師会では昭和27年から毎月10日前後に会員の懇親のための飲み会「十日会」が開かれてきた。今年1月に新年会が開催されて以来一度も開かれず、もちろんこの年末の忘年会、来年の新年会も取りやめとなっている。飲み会が全くないというのは寂しい限りである。 そんな中、私の楽しみと言えば家庭菜園で野菜を作る事である。畑ではマスクもいらないし、見上げれば青空が見える。蝶々、バッタ、トンボ、蛙、季節の鳥や草花が目を楽しませてくれ、一時的にコロナを忘れることが出来た。 今年は、ジャガイモ、サツマイモ、落花生、ネギ、フダンソウ、おくら、トマト、なす、キュウリ、ニンニク、モロヘイヤ、大根、紫蘇を収穫し、人参、タマネギ、ゴボウ、春菊、白菜等を現在育てている。白菜は初めての挑戦、霜が降り出したので、先日防寒対策として葉っぱをひもで縛った。どのような白菜が出来るのか楽しみである。 ところで最初は我慢すればすぐに終わるだろうと思われていたが、このコロナ禍がいつ終息するのか見通しはさっぱり立たない。報道からすれば終わらないどころか悪化していく毎日である。しかも最近では世の中、コロナ疲れとまで言われ国民の気が緩んでいるとも言われている。平凡な日常が奪われどこに出かけるにもマスク着用、三密という言葉が流行語になったり、会社倒産、解雇、失業、医療崩壊と言った言葉が新聞やTVに頻繁に現れる。 この1年で世の中はすっかり変わってきた。テレワーク、オンライン授業、オンライン会議などカタカナ言葉が随分増え、社会が根本的に変わった感じがする。もはや元に戻ることは無いのであろう。 将来10年・20年後に2020年を振り返ったとき、あの年が「ターニングポイントだったね」と言われるのであろう。 まもなく始まる2021年一体どんな年になるのであろうか?まだ明るい兆しは見えないが少しでも明るい年になって欲しいものである。
2020年12月24日
今年も後1ヶ月を残すばかりになったが、今年はコロナショックで世の中随分と様変わりした。春先から緊急事態宣言が出され学校の休校や卒業式・入学式を取りやめたり、授業と言えば登校しないでオンライン授業だと言って自宅でパソコンを通して講義をうける、また会社には出勤しないでテレワークと称して自宅で仕事をするなど色々の事が起こっていて、私にとっては耳慣れない言葉がいっぱい溢れている。 しかし歯科医師は対面でないと仕事が出来ないので、少なくとも私は関係ないと思っていたのだがここ1週間ほどでオンラインなるものを体験する羽目になった。 私は現在母校の北海道医療大学歯学部同窓会の副会長(財務担当)を拝命しているが、先月28日に同窓会役員理事会がZoomを利用してオンライン会議が行われた。おっかなびっくり参加してみたところ、パソコンの画面に参加者全員の顔が写り、発言者をアップにするボタンをクリックすると発言者が大きく写り機能にも驚いた。もしもこれを今迄のように札幌で対面での会議にすると同窓会としては会議費という名目で実費ではあるが出張交通費や宿泊費を支払う必要がある。それでなくてもこのコロナ禍でマスクが手に入れにくい時期には同窓会としてマスクを調達して学生に配布した。 またアルバイトが出来ず生活費に困っている学生などもいて、その人達を応援するのに同窓会として同窓生に寄付を求めた。私も幾ばくか寄付をしたがそれだけでは足らず同窓会としてかなりの金額を拠出した。この様に同窓会の資金が逼迫してきている時だけにこのリモート会議は財務担当としては良かったと思う。 さらに12月1日には日本歯科医学会が19:00〜20:30にやはりZoomウェビナーを利用して「日本歯科医学会令和2年度学術講演会(第1回)」を開催した。事前に受講登録をしていたところ、当日視聴用URLが送信されてきた。それをクリックするだけで参加出来た。内容は「新型コロナウイルス感染症における歯科の対応」と題して日本歯科大学付属病院口腔外科 教授 小林隆太郎先生が日本歯科医師会の会議室から講演をされた。受講申し込み者は全国で1200名を超えているとのことであった。 なお講演会の冒頭、講演の内容の録音・写真撮影は遠慮願いますと言われた。写真は始まる前の待ち受け画面です。 始めに感染の経過と現在の感染状況の説明がなされた。その後COVID-19の正しい知識と対応について話され、特に診療に関する留意点、診療環境に関する留意点、スタッフに関する留意点、ウイルスに対抗する歯科の重要性について話された。最後の歯科の重要性については口腔機能管理、口腔衛生管理(口腔ケア)がいかに大事で有るかを話された。そして「私たち歯科医師は、新型コロナウイルス感染症に対して、『出口戦略』というよりも新たな歯科医療環境への『入口戦略』ととらえて取り組んでいきたいと考えています。大切なことは、これまで行ってきた標準予防策の確実な実行です。それに加え、『正しい知識による、新たな習慣、新たな工夫』がテーマである」と締めくくられた。 始めと最後に講師の姿が映るだけで後は講師のパソコン画面のみが流れてくることから文字もよく見えるしその点オンラインセミナーの方が良いのかなと思った。講師の先生も壇上に立つ必要もないし、座ったままパソコンの画面を見て出来ることから体力的には良いのではないかと思う。聴く方も普段着で自宅の自分の机の上で出来るので良かった。 主催者もこの方式なら会場を借りる必要もなくインターネット環境のある小部屋で十分で開催経費も安上がりなのでは?私たちも交通費も要らないしこれからオンラインセミナーが主流になるのではと思った。 二つのオンラインを経験してみて、このコロナが時代を一歩も二歩も先に進めたと感じた。
2020年12月03日