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先日ダイレクト出版社から電子書籍の案内が届いた。電子書籍の存在は知っていたが、本と言えば紙に印刷されたものが本であるという身勝手な考えに凝り固まっていたので見向きもしなかった。 この度の案内は『なぜ卑弥呼神社がないのか 日本のどこにも存在しない「邪馬台国」」というタイトルの本だったので興味をそそられ注文してみた。価格は100円。メールの中の「注文する」をクリックしたら15分ほどで返信メールが届き、その中のダウンロードボタンをクリックするだけで読み始めることが出来る。何とまぁー便利なことかと思う。 PDFで届くのでページが拡大でき、私のように年寄りで目が不自由になってきている者にとっては有難い。しかも「音声で読み上げる」というボタンをクリックすると読み方に少し難があるが耳で聞くことも出来る。驚きの発見である。ただ長時間読んでいると目が疲れる。パソコン画面のブルーライトによるものであろう、時々目を休めないと行けないと思った。そして何よりも読んだ後、保存するのに本箱は要らない。パソコンのハードディスクに保存するので邪魔にならないし、USBメモリーに写せばどこにでも持ち運びが出来る。世の中進歩しているのだとつくづく思った。 ところで購入した本は田中英道・東北大学名誉教授の書かれたもので、先生は美術や日本国史に造詣の深い方である。 邪馬台国、卑弥呼と言えば中学や高校の日本史で少し習ったことがあり、魏志倭人伝にその記述があったこと程度しか知らない。 私の手元に朝日新聞社1980年(昭和55年8月1日)発行の「幻の女王・卑弥呼 邪馬台国への道 古代日本のナゾとロマン」という本がある。いつ手に入れたのか記憶が定かでなく購入したとき少し中をぺらぺらめくった程度であった。当時開催された「邪馬台国への道展」の記念写真集兼図録集の様である。この度、電子書籍を読み、そしてこの図録集もあわせて読んでみた。 邪馬台国がどこにあったかについては江戸時代の本居宣長の頃から議論がなされていて、北九州説、南九州説、畿内説、果ては関東地方だという説も有りいまだ解決されていない。さらに卑弥呼の墓については新しい古墳が発見される度にここがそうではないかと議論が出る。有力な説として奈良県・箸墓古墳がそれらしいと言われているが年代が100年くらい違うらしい。この様に様々な説が流布されている。 田中先生は全国を調査されて「王」になったほどの卑弥呼が神社に祀られていないのはおかしい。また各地の風土記の中にも卑弥呼らしき記述がないこと、また民俗信仰、昔話の中にもそれらしきものがない。さらに魏志倭人伝の中には倭人の男性は入れ墨をしているなどの記述が有り魏志倭人伝の内容そのものに疑いを待たれている。 私も二つの本を読んでみて、それらしき国やそれらしき人物が当時いたかも知れないが魏志倭人伝に書いてある「邪馬台国」「卑弥呼」の名称そのものは作者・陳寿が想像して名付けた名前であったのかも知れない。そう考えると魏志倭人伝が絶対なものとして金科玉条のごとく論ずることには何か違和感を覚える。思うにこの問題は永遠の古代ロマンかも知れない。
2020年11月22日
今年は3月頃から新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、一旦落ち着いたかに見えたが最近の報道では第2波が来つつある感がある。とりわけ毎年冬に流行するインフルエンザとの相乗効果心配されている。私も10月22日にインフルエンザワクチンの予防接種を受けた。 そんな中、毎月購読している月刊「致知」12月号に「この苦難をどう乗り越えるか」と題した。2015年ノーベル生理学・医学賞を受賞された北里大学特別栄誉教授「大村智先生」のインタビュー記事が載っていた。先生はこのコロナウイルスの特徴をいくつか纏められている。転載させていただくと
「一つには潜伏期間が長くて、感染したとしてもすぐに発症しないことが多い。そして無症状の人が多い。問題なのはこの無症状の人からも人に感染することで、ここが他のウイルスと違うところ。 感染経路についても飛沫であったり空気感染であったり食べ物であったり非常に多彩で、一旦感染するとウイルスは全ての臓器に入り込むことができる。しかも、RNAウイルスなので、ウイルスの顔つきが変わりワクチンができても使えなくなる可能性があるんです。それに、普通はウイルスに感染すると体内に抗体ができて感染しなくなるのですが、新型コロナウイルスの場合は約3ヶ月で抗体の量が急激に減少するという報告もある。もう一つ恐ろしいのは、新型コロナウイルスの遺伝子は遺伝子配列の四カ所がエイズウイルスと同じだという点です。エイズウイルスはいまなおワクチンができていませんが、それと類似の性質を新型コロナウイルスも持っているわけです。こういう特徴を見る限り、このウイルスが自然にできたとはなかなか考えにくいんですね。人工的につくられたのではないかと思われるフシがいっぱいあります。実際、エイズウイルスの発見者リュック・モンタニエ博士は『遺伝子配列の四カ所がエイズウイルスと同じというのはどう考えても不自然だ』とはっきり指摘しています。だけどそれを証明するのは困難ですね。発生源とされる武漢のウイルス研究所に軍隊が乗り込んで証拠になりそうなものすべて破壊し、関係者の口封じをしたとされているからです。新型コロナウイルスが蝙蝠などの動物によるものか、あるいは人工的につくられたものなのか、今となってはそれを掴むことが困難になっているのが残念と言う他ありません。」 また『日本人の致死率はなぜ低いのか』についても考察を加えられている。 「新聞で発表された数字で計算するとイタリアでは致死率12%。感染すると100人の内12人が亡くなるが日本の場合は1.9%で圧倒的に低い。これは日本人にはありがたいことに違いありません。その低い要因として日本人が三密状態(密閉・密集・密接)の除去をうまく行っていること、日常生活での衛生状態がよいこと、保険制度や医療機関が充実していることは一般的によくいわれているのですが、加えて和食の有効性についても指摘しておきたいと思います。和食や漢方薬にはリグニンと呼ばれる成分が含まれていて、これは体内の不用な鉄(生体不安定鉄)を除去、制御する働きがあるんです。体内の不用な鉄分は、人間が免疫を保つのに欠かせない亜鉛を減少させる働きが有り、和食でリグニンを摂取することでその減少を食い止めることができます。次に仮説だが日本人のBCG摂取率の高さも新型コロナウイルスの発症を抑える一因となっているといわれている。 最後に、PAK遮蔽ということについて触れたいと思います。体内にウイルスやバクテリアが入ってくると、その働きを促す悪いタンパク質(PAK)が体内で発生し、免疫系を壊してしまう。これを防ぐのに効果的なのが日本人が好んで口にする野菜や海藻です。免疫力が保たれることでウイルスに打ち克つことができるんです。」 さらに現在のワクチン開発についても疑問を投げかけておられる。ワクチンがそんなに早く開発はされないであろうこと、またたとえ出来たとしてもこのウイルスは変異を繰り返し、効かなくなることも考えられる。「そう考えると、この感染症は今後も長引き、完全に消すことは無理だと思います。根気強く付き合って行くことになるでしょうね。」 確かに私たちは毎年インフルエンザのワクチン接種をしているがこれは昨年のインフルエンザのウイルスと今年のウイルスは型が違うためメーカーが毎年、今年は多分こういう型のウイルスが現れるのだろうと予想をしてそれに合ったワクチンを生産している。この予想が当たればインフルエンザは押さえ込むことが出来るが外れれば大流行となる。政府は来年の春には5000万人分のワクチンを手当てすると言っているが、それが有効なワクチンであることを期待するばかりである。さらにこれからは毎年新型コロナウイルスのワクチン接種も行わなければならないのだろうか? 余談だが11月6日に、わが「さいだ歯科医院」は開業34周年を迎え従業員一同からお花を頂いた。
2020年11月08日