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先日2月11日、たまたま連休で少し時間が取れたという理由だけで建国記念日に映画を観に行く。1本目が「はやぶさ 遥かなる帰還」でもう1本が「日本列島 いきものたちの物語」であった。 はやぶさに関する映画は以前にも観ていたが、役者が代わり、ストーリーも少し代わっていたせいか、新鮮に見えた。また来月10日には新たな「はやぶさ」の映画「おかえり、はやぶさ」が3Dで公開されるとか。それにしても一つの題材で映画が3本も作られるとは「はやぶさ」という探査機の素晴らしさ、科学者達の懸命な努力と、技術力の高さ、さらに最後まで諦めない精神力や決断力が素晴らしく、見ていて胸が熱くなる。日本人としての失いかけた誇りを回復させてくれる映画である。 そして最後に燃え尽きて使命を全うする「はやぶさ」の姿をニュース画面で見たが、あの映像は多くの人を感動させたと思う。「日本という国」、「日本人」をこの「はやぶさ」が象徴していた。 また映画「日本列島」では確かに厳しい環境の中で生き抜いていく動物達の姿にも感動したが、それよりも映像として映し出される景色、自然が織り成す色合い、日本は本当に美しい国だと改めて知る。 映画「はやぶさ」の中のカプセル回収シーンはオーストラリアの砂漠、一面赤茶けた大地。それに比べ、四季折々に変化していく日本の風景、この中ではぐくまれた日本の伝統、日本人の気質、そんなことを想いながら、映画が鑑賞できた。たまたま建国記念日に観たのであるが、計らずも日本という国を意識させてくれる2本の映画であった。 つい先日「ドラゴン・タトゥーの女」という映画を観た。ミステリー映画、サスペンス映画のカテゴリーに入るのだろうが、映画のストーリー展開、テンポなどが凄く洗練され、切れ味が良く最後まで映画の中に引き込まれてしまった。 『雑誌「ミレニアム」の敏腕ジャーナリストで現在名誉毀損事件で敗訴になって休職中のミカエルにスウェーデン有数の財閥ヴァンゲルの元会長から依頼が舞い込む。40年前に起きた親族の娘ハリエット失踪事件の真相究明である。中々手がかりが掴めない時、アウトローで天才ハッカーのリスベットを紹介される。彼女の肩口から背中にかけて、龍の刺青が描かれており、この映画の題名「ドラゴン・タトゥーの女」である。コンピューターに忍び込んでは相手方の情報を抜き取る天才的な資料収集能力を持っている。二人が組むことで迷宮入りの事件が突き止められていく・・・・・』 一部成人映画の場面がありR15+の規制が掛かっているが、今までに無い感覚で鑑賞出来た。
2012年02月24日
先日、日本経済新聞に「略奪大国」という本の広告が出ていた。著者はジェームス・スキナーである。彼は成功哲学セミナーを開催したり、「成功の9ステップ」等の著書を現している。最近は日曜日の午後に放映される「たかじんのそこまで言って委員会」、「ビートたけしのTVタックル」などにも出演しており、私の中では予備知識のある人だ。 日経新聞の広告には「増税、国債乱発を推し進める政府と役人」、「国民の貯金を略奪する銀行」・・・・など、日本を愛するアメリカ人だから書けた真実 さらに「あなたの貯金が盗まれている!」、たちまち14万部等の文字が躍っていた。 最近の国会中継などを観ていても消費税増税の話などで、なんとなくこの国が行き詰まっている気がしていた。さらにギリシャが債務不履行に陥るかもしれない等の報道がなされ、ギリシャ危機が叫ばれヨーロッパの金融不安が新聞紙面を賑わしている。ところが日本の国債発行高の対GDP費では日本はギリシャよりもおよそ2倍も悪く世界で最悪と報道されたりしている。そこで急いでこの本を取り寄せ、一気に読んだ。 経済の仕組み、社会保障の問題点やからくりが理解できた。 内容は読んでいただかなくてはならないが、項目の一部を挙げると ・日本人の貯金が盗まれている ・政府はお金を持っていない ・年金と医療費40%カット ・ 国債はネズミ講(あなたが国債を持っていなくても銀行がたくさん持っている、銀行に預けた金は預金者に内緒で国債に化けている。銀行に現金は無い) ・ 農家が泥棒 ・日本では実質上59%の消費税を払わされている? ・ 政府は何も打つ手がない ・ 日本は資本主義国ではなく社会主義国である。 ・公務員の賃金をGDPに連動させる ・日本は破綻まであと4年しかない ・ 2015年日本の全銀行閉鎖、経済停止 ・ 日本の政府は、すでに国際通貨基金(IMF)とデフォルトの時期について相談している など衝撃の内容であった。 書いてあることが真実かどうかは分からないが、先週2日付の朝日新聞は、「銀行最大手の三菱東京UFJ銀行が日本国債の価格急落(暴落)に備えた『危機管理計画』を初めて作ったことがわかった」と報じました。 これはある意味この本に書いてあることが実際に起こるかもしれないことを銀行が認めたことだとも思える。 最近個人が資産を海外の銀行に移すマネーフライトと呼ばれる行動が起きていることも報道されるようになっている。 日本の国には「魔法の壷」など無いのに、あれも・これもして欲しいとおねだりする国民の側にも問題があると思われ、やはり人は自助努力をしなくてはならないと思えた。 この本はある人にとっては耳障りであったり、ある人に取っては目からうろこかもしれない。 出来れば読まれて見てはいかがでしょうか?
2012年02月12日
先日映画「エンディングノート」を観に行った。昨年10月に封切られた映画で有るが、ある知り合いの先生から良かったというお話を聞いて、それなら観に行こうと思って出かけた。 映画は砂田知昭さんという69歳の元サラリーマンが40年間の会社人生を終え67歳で定年退職をし、これから第二の人生を歩み始めた矢先、毎年欠かさず受けていた健康診断で胃がんが見つかり、しかも4段階で最も重い「ステージ4」まで進行していた。 物語はそこから始まる。この映画の監督は砂田知昭さんの二女砂田麻美氏(33歳)で、ガンが見つかって半年間、2009年12月29日まで、死にいく自分の父親をカメラを通し追っていく。 主人公とあえて言わせてもらうが、砂田知昭氏は熱血営業マンとして高度成長期に「会社命・段取り命」の完全な会社人間であった。そこでガン宣告をされた後、自らの「死の段取り」をするためにエンディングノートというマニュアルを作成し、エンディングノートを実行しながら死へ向かう準備をすすめていく。 彼が言うには『「エンディングノート」とは簡単に申しますと遺書なのですが、 遺書よりはフランクで公的な効力を持たない家族への覚書のようなものです。自分の人生をきちんとデッサンしておかないと残された家族は困るでしょうから。』・・・・・オフィシャルサイトより引用 映画は10章からなり最初が神父を尋ねる場面から入っていく。 これは、葬式費用がリーズナブルという理由でお葬式を教会でしたいと思い、仏教徒である彼が神父に相談するため教会を訪ねる。また孫達と気合を入れて遊ぶことを決意し、ごく普通のお爺さんとしての孫達との暖かい交流があり、かって食べたものの中で、忘れられないと言うアワビのステーキを食べるために伊勢に家族で旅行しに行く。この旅行には最後の親孝行のつもりであろうが90歳を超えた母親までも連れて行く。 式場の下見を行い、さらにこのノートには訃報を伝えるべき人や、文言、葬儀の段取りなど詳しく書いてあり、いざと言う時、直ぐに長男に引き継げるようにしてある。 そしてガンが発見されて半年余りが過ぎ、病院の担当医は抗がん剤の効き目が無く、肝臓のほとんどががん細胞に犯されていることを妻と娘に告げる。 アメリカから長男夫婦が急遽帰ってきて孫達に囲まれたクリスマスイブの翌日病院に入院し、砂田氏自身は死を意識しながら、かっては離婚の危機まであった夫婦ではあるが、初めて奥様に「愛している」と告白、岐阜に住む母親にも携帯で別れを告げ、5日後に息を引き取った。奥様に初めて『ありがとう』を言い、奥様が『私も一緒に行きたい』と返事をするシーンでは観ていて涙が出てきた。感動の場面であった。 この映画は死を見つめて生きるという重いテーマを描いているが、本人の持ち前の明るさと、次女である監督の感性がうまくマッチしていて、陰鬱さの無い、むしろエンタテイメント的な感じさえ持てた。 私も来月には65歳である。そのせいか、このごろ年金の案内やら、介護保険の1号被保険者の案内やらと老人に向かって姦しい。まだまだ現役で頑張れると思っているが、少しづつでもエンディングノートの作成が必要になってきたのかもしれない。 掲載写真は朝日新聞エンタメ欄より
2012年02月05日