今までは仕事はチームワークだ、従業員も私も同じ仲間だと思っていても経営者対従業員という構図が強く、お給料を払っている事だけで何にも仁を返していない事に気付かされる。
それでは何をしたら良いのかと思った時に、毎日待合室と従業員用のトイレ2ヵ所の掃除をしようと決めた。それも従業員が出勤する前、朝6時半から40分かけて二つのトイレを掃除して気持ち良く従業員を迎える事、そして毎朝出勤してきた従業員と「おはよう今日も元気で頑張ろう」と声がけをしながら握手をする事を決めた。
トイレ掃除を始めて数日経ったころ従業員の代表がやってきて「先生今まで私達のトイレ掃除に何か不都合が有りましたか、あれば教えて下さい」と訴えてきた。特に彼女等に落ち度が有った訳ではなく、ただ私も朝の準備に参加させてもらいたい。そしてその参加の形はトイレ掃除だと話し了解をしてもらった。
そんなトイレ掃除もはや21年が過ぎてしまった。前夜2時頃まで飲んで帰って来たときでも翌朝きちんと起きて同じ時刻に掃除をする。
正直言ってそんな時など辛いと思ったことも無い訳ではなかったが、何よりもトイレ掃除をする事が今では楽しくて仕方が無い。
トイレ掃除をしながら、まず今日も仕事が出来る職場があることに感謝できる。そして私が掃除をしたトイレを使用して下さる患者様や従業員がいらっしゃる。本当に有り難いことだと思う。「どうか気持ち良くお使い下さい、そして早く病気が治りますように」と口で祈りを唱えながら手を動かしていく。
そして何よりもトイレ掃除をするのにゴム手袋は使わない。素手で便器までピカピカに磨き上げる。この爽快感はたまらない。そして冬など掃除の最中に昇ってきた太陽の光が窓から差し込んできた時など、神々しさに満ち溢れ幸せな気分になれる。
開業して28年目になるが、歯科医歴の短い私にとって臨床の毎日が驚きであり発見である。とても患者様に仁を返す等と言うおこがましさは無く、ただただ誠心誠意尽くす以外に他に道は無い。
保険診療で何処まで出来るかが毎日の挑戦であり楽しみでもあります。
九死に一生を得た私に神様が託された、使命の意味と重さを考えながら、お口の健康を通して豊かな人生を提供すべく、日々研鑽に励みます。
これからも地域の皆様から愛され必要とされる身近な歯医者さんであり続けたいと思っています。スタッフともどもよろしくお願いします。
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