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医院の技工室横に30年ほど前にキンモクセイ(金木犀)植えた。毎年10月になると花が咲き芳しい匂いを振りまいてくれる。またその横に10年ほど前にギンモクセイ(銀木犀)も植えている。 10月20日頃そういえば今年はキンモクセイのにおいがしないなと気が付く。例年なら10月の初旬に花が咲き、芳しい匂いがする。そして2週間もすれば花が散って仕舞う。 そこでそばに行き枝を観察してみたが小さな花の芽らしきものはあるものの、全く花が咲く気配すら無いようであった。 毎日観察していると少しずつ花芽が大きくなってきて昨日はいよいよ咲きそうな気がした。それで本日31日、休みにも拘わらず医院に出かけてって見たところキンモクセイの花が1〜2輪咲き始め、芳しい匂いもしていた。桜の花の開花宣言ではないがキンモクセイの開花宣言である。ギンモクセイも花の芽は少ないが少し咲いていた。 ところでキンモクセイを植えて30年ほどになるが今年のようなことはなかった。これって温暖化のせいなの、それとも今年の異常気象なのか判らない。来月英国で気候サミットCOP26が開かれ、より強いCO2排出削減が議論される予定である。27日には国連総会に絶滅した恐竜が乱入して「絶滅を選ぶな」と地球温暖化防止の演説をしたというニュースがあった。(You Tubeで見られます) 確かに近年日本各地でゲリラ豪雨が有ったり、夏の気温が40℃を超えたりする日がある。これを見る限り異常気象と思える。今年はこの尾道では10月15日頃まで毎日気温が夏日であったのがキンモクセイの開花が遅れたおおきな理由なのかも知れない。 (Yahoo news より) (毎日新聞より) 今年のノー−ベル物理学賞は大気中のCO2濃度が気候に与える影響を数値で解明した米国プリンストン大学上席研究院の真鍋淑カ氏が選ばれた。彼の理論はCO2 が増えると地球の温度が上昇することを計算で示したことである。 ただ地球の氷河期はミランコビッチサイクル(令和3年1月4日アップの拙ブログ「2021年を迎えて、温暖化対策」参照)によりほぼ10万年サイクルで氷河期と間氷期を繰り返すと言われており今は7万年前に始まった氷河期がおよそ1万数千年前に終わり、現在間氷期だが徐々に氷河期に向かっている。 (国立研究開発法人海洋研究開発HPより) 但し人間が出すCO2がそのスピードを遅くするために温暖化が進んでいるように感じているのかも知れない。いずれ氷河期がくることには間違いないのであろう。その頃には私は地球上に存在しないが、その時の暖房はどうするのだろう。雨や雪が降る日数が増えれば、当然太陽光発電では追いつかなくなるであろうし。本当にどうするのだろうかと心配してしまう?
2021年10月31日
先日技工室のカレンダーを見ていたら10月13日が「サツマイモの日」と書いてあった。初めて知った。10月と言えばちょうどサツマイモの収穫時期である。私も6月に植えたサツマイモをそろそろ収穫をしなくてはと思っていた矢先なのでご丁寧にお知らせしてくれているのかと思った。 しかし良く考えれば日本列島南から北と細長いのでサツマイモの収穫日も少し違うのではないかと考えネットで調べてみた。すると埼玉県川越市の「川越いも友の会」が1987年に江戸時代からあったサツマイモのおいしさを褒める言葉「栗(九里)より(四里)うまい十三里(13=9+4)」と川越が江戸から約13里(52キロメートル)ほど離れていることにちなんで10月13日を「さつまいもの日」に制定したのだそうです。 ところでサツマイモについては色々の思い出がある。私が生まれる前、我家は呉の大空襲で家も家財も一切を焼け出され、しかも終戦で父親は職を失い生活は貧困であった。そのため栗を小さいときに食したことがなかった。食事も芋(たいていは蒸し芋)などの代用食が多く、母親が苦し紛れか「健ちゃん、栗(九里)より(四里)うまい十三里だから芋の方が美味しいのよ」と言っていたことを今でも憶えている。確かに今の芋はとても美味しく正にその通りだと思っている。 さらに栗原小学校4年生の時、授業で学校の畑にサツマイモを植える体験学集があり、水平植え、船底植え、垂直植えなど習って秋には収穫した。ほとんどの同級生家は農家(兼業)で有ったので芋植え学習は珍しいことでは無かったのかも知れないが、私は興味津々であった。 またサツマイモについては学校の社会の授業で「江戸時代、西日本で大飢饉が起こり深刻な食糧不足で多くの餓死者が出たが、薩摩(鹿児島)で植えられていたが芋が飢饉の時ずいぶん人の命を助けた。そこで江戸幕府の青木昆陽が飢饉に強い食べ物として全国に広めた」ことなどを習った記憶がある。 なお栗原小学校では5年生の秋には麦を撒き6年生の6月には麦刈り、その後その畑を水田にして田植えをした。そして秋には稲を刈り取り、農家の人にお願いして脱穀・精米してもらい、それを持って6年生全員遠足がわりに歩いて三成の藤井川まで行き川原で飯ごう炊さんをした。残ったお米は換金し、さらに6年生では豚を2頭、当番制で飼育し大きく育てた後、その豚を売り卒業時の謝恩会の費用に充てていた。お陰で農家とは縁もゆかりもない私が良い勉強をさせてもらい今の家庭菜園に繋がっている。 ところで今年は5月の終わりに植え付け用の畝をつくりマルチを敷いて6月6日に「紅はるか」40本植えた。いつもの苗より今年の苗は小さく貧弱であったそのせいか40本のうち2本がすぐさま枯れてしまった。その後は順調に育ちお盆明けにつる返しをした。例年ならつる返しをすると、返されたつるや葉っぱは枯れるのだが今年は雨の関係でほとんど枯れなかった。そのため葉ばっかりが成長する「葉ばかりさん」となったため根に栄養分が行かなかったのかあまり芋が出来なかった、例年同じ数を植えるとコンテナ2杯になるのに今年は1杯だけだった。 ただ9月半ばから今まで雨が降らなかったせいでサツマイモがひび割れることがなく商品価値が高いと思われるものであった。
大きな芋もいくつか出来たが大きな芋が出来ている所には後2つくらいしか芋が出来ていな。また大きな芋がないところでも6〜7個くらいしか出来ていなかった。今年の芋にアヒルか何か水鳥の様な姿をしたものがあった。毎年のことであるがほるときにスコップで掘るせいか芋を真っ二つ切ってしまうのがいくつかでてしまう。 本当なら一株ずつ、テンガで少しずつ堀ってやらないといけないのかも知れない。毎年の反省点である。
2021年10月13日
7月に元米国空軍准将ロバート・スポルディング氏の書いた「ステルス戦争・・・中国共産党のアメリカ洗脳戦略」(川添恵子監訳 経営科学出版社)を購入して読んだ。著者の経歴はアメリカ空軍で26年以上軍務につき、准将として退役。トランプ政権時代に国家安全保障会議(NSC)の大統領戦略計画の高官として、国家安全保障戦略の策定に中心的役割を果たし、国防総省では統合参謀本部議長付きの対中国戦略担当主任、安全保障の高官で中国駐在武官も務めた経歴がある。 内容は中国が企むアメリカ乗っ取り計画で中国はステルス戦略を使って経済・軍事・外交・テクノロジー、教育、インフラの6つの側面で影響力を増し、世界を支配しようとしている。戦争の新しい原則はもはや「武力を使って敵を思いのままに服従させる」ことではない。 つまり21世紀の国家間の戦争とは、19世紀や20世紀の戦争とは全く別のもので爆弾や銃弾の代わりに、使われるのは0と1のデジタルデータ、そしてドルとセントだ。経済、金融、データ情報、製造、インフラ、通信といった現代世界の前線を掌握すれば、一発の銃弾も放たずに戦争に勝てる。まさしくシンプルで論理的な戦略である。これをサイレントインベージョン(静かなる侵略)と言うがまさに西側諸国のリーダーが中々理解できずに来た戦略で、アメリカ乗っ取り計画はかなりの部分で進行している。その過程で相手国の目標人物を籠絡するのに良く使われる方法として、「お金の提供」・「地位名誉の提供」・「ハニートラップ」等を利用し情報を入手していくのが中国の常套手段である。2004年に起きた上海総領事館事務官の自殺は正にハニートラップであった。この本を読んだ後、日本に目を向ければ正にアメリカで行われているのと同じことが進行しており、親中派、眉中派、反日派などがはびこりスパイ防止法がないことを良いことにやられ放題で、びっくり仰天である。この本は中共の戦争の進め方を知る入門書でもある。 そんな中、9月2日の毎日新聞電子版によると「光で化学反応を起こす「光触媒」を発見し、ノーベル賞候補にも名前が挙がる藤嶋昭・東京大学特別栄誉教授(元東京理科大学長)が8月末に、自ら育成した研究チームと共に中国の上海理工大に移籍した。同大は今後、藤嶋氏を中心とした研究所を新設する。 財源不足などにより日本の研究環境が悪化する中で、産業競争力にも直結する応用分野のトップ研究者らの中国移籍は、日本からの『頭脳流出』を象徴する事例とも言えそうだ。」と出ていた。定年退官後まだ研究をしたいという研究者の情熱で上海理工大学に行くことになったようで、研究者魂は素晴らしい。一方で今までの研究は日本国民の税金で研究してきたもので、それを引っ提げて中国に行くことに少し抵抗感を覚える。確かに上海理工大学は国防7大学ではないが、いつ軍事転用されるかもしれない。誰かが言っていたが「理工系馬鹿が国を滅ぼす」と。 また中国新聞9月24日の朝刊には『中国への技術流出警戒・・留学生身元調査31大学「厳しく」 持ち出さぬ誓約24校のみ』との見出しで、中国人民解放軍の兵器開発とのつながりが指摘される同国の大学との学術協定先や、外国人留学生が多い国内の国公私立大を対象にした共同通信の調査で、回答した56校のうち31校が先端技術を研究する留学生の出身組織に関する身元調査の厳格化を既に実施、また検討していることが23日、分かった。民間技術を軍事応用する「軍民融合」を掲げる中国を念頭に軍事転用可能な先端技術が留学生を通じて流出する懸念が指摘され日本政府が管理強化を進める中、大学が対応迫られる格好だ。 中国の人材招致プロジェクト「千人計画」に参加する研究者を想定し、政府は日本人研究者による海外共同研究の把握も促しているが詳細な申告を制度化していたのは3割未満の16校にとどまる。なお上記の藤嶋昭氏の件もこの「千人計画」でリクルートされたものと考えられる。 また中国の政治宣伝に使われているとして米国が監視を強化している孔子学院は、国内で14校(近くでは福山大学)が設置され、1校が運営体制の見直しを検討するとのこと。なお昨年5月時点で留学生数は約28万人で国籍別では中国が最多で全体の4割を占めるとあった。 これらに関して公安調査庁は現在「経済安全保障の確保・・・技術・データの流出防止」と題したリーフレットをネット上に乗せている。 (https://www.moj.go.jp/content/001350932.pdf) リーフレットによれば外国や我が国において発生した経済安全保障に関連した事象、どのようにして「技術・データの流出」や「軍事転用されかねない製品等の流出」が起きるかを絵コンテで解説している。我が国から技術や・データ等が流出した場合、大量破壊兵器などの研究・開発に転用されるおそれや企業に対する信頼の低下、我が国企業や大学における技術的優位性の喪失に伴う国際的な競争力の低下にもつながりかねず、その経済的損失は計り知れないものになる。 技術・データの流出 軍事転用されかねない製品等の流出
そんな中、第100代総理大臣となった岸田首相は早速「経済安全保障相」を新設したことは中々良かったと思う。さらに来年中には「経済安全保障包括法案」を成立させると話しており、少しでも日本の技術が守られれば良い。また世界で唯一「スパイ活動防止法」が無いのが日本国である。スパイ天国と言われており是非とも「スパイ活動防止法」も制定して欲しいものある。なお過去に(1985年)自民党が議員立法で「スパイ活動防止法」を国会に提出したが野党が大反対して廃案になった経緯がある。
2021年10月09日